はやくおとなになりたい

短歌とぶんがくと漫画を愛する道券はなが超火力こじつけ感想文を書きます。

2017-12-01から1ヶ月間の記事一覧

「ぺんぎんぱんつの紙 風雲録」よかった

今年の冬はネプリにまみれていました。 どうしても誰と生きても雪はふる推しにお金を払って帰る 田丸まひる「ねえ見逃してきたんじゃないかな」 私のTL上この冬いちばんの話題歌です。下句の言葉が強烈で、共感を呼んでいますが、上句との対比が好きです。上…

「宝石の国短歌」よかった

かかり真魚さまの「宝石の国短歌 フォスフォフィライト/アンタークチサイト連作」ネプリを出させていただきました。「宝石の国」だいすきなので、短歌で二次創作をされるというそれだけでもうとってもうれしかったです ひざまずくやうな角度で手折りした枯…

「クローゼットに鮭」よかった。

龍翔さんの「クローゼットに鮭」、放流いただきました。 毎晩何度も読み返させてもらった、好きな連作でした。 男性ふたりで引っ越しをして同じ部屋で住むようになるという内容の連作で、ミニマムな観察眼がちりばめられているところがとても好きでした。短…

『猫は踏まずに』よかった。2

【くくる、くくらない】 ワトソン君こつそりチョコをお食べだねキスしなくてもわかるよぼくは ほつほつとはつなつに雨おちてきてないものをねだつてもいいんだよ 騙しゑを模写するようなぼくたちの窓を過つてゆく鳥の影 雷鳴は真夏の鼓動ぼくたちはたひらな…

『猫を踏まずに』よかった。1

本多真弓さんの第1歌集『猫を踏まずに』、付箋数がえらいことになったけれどすみずみまでじっくり読みました。がんばって間引いたけれど選べなかったので長くなってしまいました。 【「あえて」の凄み】 残業の夜はいろいろ買つてきて食べてゐるプラスチック…

「真砂集」良かった    

とりあえず まず 好きな歌を あげます。絞り込むのが大変でした。私の語彙力がゆるせばもっともっとあげたかった。 手をつなぎ歌ひつつゆく四歳の子の切りたての爪の鋭さ 飯ヶ谷文子「帰る場所」 「四歳」と言われて初めて、四歳の子がどれくらいの大きさ、…

現代歌人集会秋季大会 うろおぼえレポ2

4、鼎談 尾崎左永子さん、松村正直さん、大森静佳さんで「佐藤佐太郎についてなど」という題でお話しされました。 ・昭和十九年、女学生だった頃、戦前で本が手に入らず本屋で立ち読みした「しろたへ」に感銘を受け、ここに師事すると決める。戦後手紙を送…

現代歌人集会秋季大会 うろおぼえレポ1

短歌についてのお話をたくさんお伺いできて楽しかったです。名前しか存じ上げない方のお顔や、久しぶりにお会いする方のお顔を拝見でき、とてもうれしかったです。 1、選考経過 江畑實さんから選考経過が発表されたのですが、最初のほうでまごまごしてしま…